クラウドサービスのメリットとデメリット

 資金や人材が十分ない中小企業が、ITの活用を考える際に、クラウドサービスの業務ソフトを利用してシステムを実現することで大きなメリットが得られます。クラウドサービスの特徴から、どのような機能や業務ソフトを利用する場合でも、自社にサーバを置いて利用する(オンプレミス)のに比べて、下図のメリットがあります。

 

 特に最近は、スマホからも利用できる使い勝手の良いアプリが増えています。ネットの環境さえあれば、社内だけでなく社外からも利用できるシステムが実現できます。またクラウドサービスは、素早く導入が出来て、必要な利用者数から始められるので費用を安く抑えることができます。一方でカスタマイズの対応に制約があったり他システムとの統合も弱いために、基幹業務の業務ソフトとして整備する場合には、自社で必要な機能が備わっているか、そのサービス選定が大事となります。

 

 

 従来の自社サーバ設置(オンプレ)とクラウドサービスの費用を、10年以上の長期で見た場合、社員人件費などの間接費を含めて比較すると、次のとおりです。ユーザが負担する費用は、クラウドサービスの利用料金と業務ソフトを運用するのに必要な直接費と人件費だけになります。人材が不十分な中小企業にとって、サーバやOSソフトの運用保守が出来る人材が不要となることは、大変にメリットがあります。ただし、クラウドサービスの業務ソフトを使いこなすために、このスキルが無くて良い訳ではありません。