中小企業の効果的なIT活用

 中小企業がIT活用に取組んだが、「期待した効果や成果が得られなかった」とか、「ITベンダーへの費用が思ったよりもかかってしまった」という話を聞きます。最悪の場合には、折角始めた取組みを途中で断念してしまったということもあります。

 中小企業のIT活用で、自社に合ったITを導入して効果的な成果が得られる取組みににするには、次のことが大事と考えます。

  • 最終ゴールは、ITツール導入でなく、会社の課題や現場の課題を解決することです。最初に、解決したい課題が何か、改善したい悩みが何かを明確にします
  • 課題が明確になったら、その原因を探って解決策を作ります。作成した解決策を、利用する現場の社員だけでなく社長や管理者が、同じように理解できているようにします。解決策を実行したら仕事の遣り方や現場の仕組みがどうなるか、社員全員が同じ解決後の具体的なイメージを持てるようにします
  • 課題の解決策を実現するために、多くの場合にITを利用することがあります。ここで、自社の事情に合ったITツールを選びます。必要なら、その導入作業を依頼するITベンダーを選びます。ここで大事なことは、導入作業をITベンダーに任せきりにせず、自分達でやるべき事を明確にすることです。その責任者を決め、着実に実施するように取組みます。
  • ITツールが導入されて現場で使い始めればIT活用が終わる訳ではありません。使ってみると問題が見えてきたり、もっと良いやり方に気付いたりします。ITを現場で使い始めた後、使い方を見直したり更なる改善を行います。これがITを使いこなす取組みです。ITを使いこなす取組みは、継続して繰返して行います